日本人は体臭が少ない方だと言われますが、だからこそ体臭、とくにワキガ(脇の臭い)が気になる人は多いのではないでしょうか?
今日はこれからの時期、多くの人が気になるワキガ(脇の臭い)の原因と対策について、海外の資料を調べてみましたので、レポートします。
目次
ワキガとは
ワキガとは、医学的には腋臭症(えきしゅうしょう、hircismus)といい、臭汗症(bromhidrosis)の一種です。
英語ではSmelly Armpitsといいます。
ワキガの原因
体は体温を下げるための汗を出す汗腺で覆われています。
汗腺には種類が2つあります:
- エクリン腺:体全体の皮膚の表面にある
- アポクリン腺:股間や脇の毛包(もうほう、毛穴にあたる)にのみある。
アポクリン汗腺は毛穴に合流しています。
この汗には皮脂分が含まれているので、皮膚を保護したり髪の毛に潤いを与えるなどの役割があります。
なので、全身のアポクリン汗腺がなくていいかというとそうではありません。
ワキガの方というのは
アポクリン汗腺の量が多く、活動が人に比べて活発だというだけなのです。
- 体温が上がると、エクリン腺が汗を出します。この汗は無臭ですが、皮膚に菌が存在すると、その菌が汗を分解し、臭いの元になります
- 特定の食品、飲料、薬品もエクリン腺からの汗の匂いの原因になる事があります
- アポクリン腺は主にストレスがかかった時に汗を出します。この汗は無臭です。この汗は皮膚の表面に菌に触れると臭いを発するようになります。
- アポクリン腺は思春期のころから機能するようになるので、思春期前の子供はワキガがありません。
ワキガ発症や、ニオイを強めるリスク行動
①肉類や乳製品、脂肪分の高い食事を頻繁にとる
②いわゆるジャンクフードが好きで野菜類はあまり摂らない
③生活が不規則で、よる遅くに食事を摂ることも多い。
④湯船にはつからず、シャワーだけで済ませることが多い
⑤冷房(冬場は暖房)の効いた部屋で過ごす時間が長い
ニオイが発生しやすい年齢
ワキガはホルモンの影響も受けやすいため、成長期である10〜20代前半、その後はしばらく安定し
30代後半で再び活発化しニオイに変化が出ることが多いと言われています。
思春期になって体に変化が出始めると、汗やニオイにも気になるものです。そしてホルモンが安定してくるとニオイにも大きな変化が少なくなり、体のバランスに変化が出ている30代後半くらいになって再びまた変化が…ということが多いようです。
ただし、ストレスもニオイを強くする原因になるということは分っているのでフルタイムで働く女性などは、その環境によってニオイに変化が現れます。
ワキガ対策
ワキガの対策は体臭の程度・原因によって異なります。
不衛生や正しいワキガ対策製品を使用していない事が原因の場合もあります。
場合によっては、医者の治療が必要な場合もあります。
制汗剤は一時的に汗腺をブロックして汗の量を減らします。
汗の量が少なければ、臭いの発生量が減少することになります。
デオドラントは臭いの発生を減少させますが、汗そのものの量を減らす効果はありません。
デオドラントは主にアルコールを主成分としていて、このアルコールが皮膚の表面を酸化させ、臭いの元になる菌の活動を抑えます。
ボツリヌス菌を顔のしわの減少を目的として使うボトックス(Botox)という療法があります。
多汗症の治療として、このボツリヌス菌を汗腺に微量注射して汗の量と臭いを減少させるという治療法があります。
ただしこの治療の効果は数ヶ月しか効果が続きませんので、定期的に治療を継続する必要があります。
ワキガ予防法
一般的なワキガ防止法:
- 毎日入浴・シャワーに入り石鹸で脇をよく洗い菌を洗い流す
- トレーニングやスポーツ後にもシャワーに入り石鹸で脇を洗う
- 大きめのサイズで通気性・発汗性の良い服を着る:特に汗の多い人に有効で、体温を低めに保つ効果がある
2016年の研究で、脇毛を剃り、ワックスを塗るとワキガが減少することがわかりました。
脇毛を剃ると脇を清潔に保ちやすくなることが原因です。
ストレス反応がアポクリン腺からの発汗の原因になるので、ストレスを減らしたり管理することは有効なワキガ予防法です。
医者に相談する
もしいくつかのワキガ対策を行なっても効果がなかった人は、医者に相談してみましょう。
原因を突き止め、より効果的な治療法が見つかる可能性があります。
間違ったワキガ対策
①香水など他のニオイでごまかす
・・・かなり古くから使われている方法ですが、日本人はあまり香水をつける習慣がないために余計に人目を引きます。
何のニオイだろうかと嗅がれるかめ、さらにワキガに気づかれやすくなるという心理的ダメージがあります。
また、香水の匂いと体臭が混ざって悪臭となって衣類に染み込んでしまう場合も。
②ワキを清潔にしようとし過ぎて肌にダメージを与える
・・・毎日、カミソリで剃る、毛抜きを使う、ボディーシートで日に何度も拭く、日に何度もスプレーをするなど
逆にダメージから肌を守ろうとして皮脂を分泌させていることも多くあり、皮脂が増えたことで雑菌も繁殖し余計に臭うという悪循環も。
③石鹸でゴシゴシ洗う
・・・②と同様ですが、自分の肌力に対して殺菌力の強過ぎる石鹸でゴシゴシ洗うことで、肌ダメージにつながっている場合も。
ゴシゴシしすぎて、段々と脇の肌が角質化していることも多いです。
ワキガに関する誤解
①ワキガのニオイのついた服を着ると感染する(ニオイがうつる)
・・・当然そんなことはありません。
たばこのニオイがつく、焼き肉のニオイがつくなどと同様に一時的にニオイがつくことはあるかもしれませんが
汗腺が活発化しない限りはニオイは発生しません。
②親がワキガだとかならず臭う
・・・とは限りません。もちろん体質的な遺伝は50〜80%の確立で起こると言われてますが、
親自身が自分はワキガだと認識しているのであれば、幼少期から食生活や生活習慣を整えることでニオイを抑えることは可能だとも言われています。
③体毛が濃い人は必ずワキガ
・・・とは限りません。アポクリン汗腺は毛の生えているところに存在するため、そう思われがちですが
アポクリン汗腺が活発に活動していなければワキガではなく、ただ体臭が強い場合もあります。
体臭とワキガは混同されがちです。
ワキガ対策製品
まとめ
気温・湿度が上がるこれからの時期、ワキガが気になる人は増えてくると思います。
当ブログではワキガ対策品、ストレス対策法を紹介していきますので、参考にして下さい。
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