皆さん、L-カルニチンというサプリメントをご存知でしょうか?
L-カルニチンはダイエット・体脂肪の燃焼・疲労回復・脳機能の向上・運動機能のアップの効果あり、病院でも自由診療としてL-カルニチンの注射や点滴が行われています。
https://www.ryogoku-dialysis.jp/lp/carnitine/
http://inabaclinic.jp/ispa/sejyutsu/l-carnitine
しかしながら、L-カルニチンの効果についての科学的検証はまだ十分ではないようです。
そこで今日はこのL-カルニチンの効果について調査してみました。
CONTENTS:
- L-カルニチンとは
- 他のタイプのカルニチン
- L-カルニチンの体内での働き
- L-カルニチンは減量に有効か?
- L-カルニチンの脳への効果
- その他の健康効果
- 安全性と副作用
- L-カルニチンを含む食品
- L-カルニチンサプリメントを摂るべきか?
- 推奨されるL-カルニチンの摂取量
- まとめ
- おすすめL-カルニチンサプリメント

目次
L-カルニチンとは
カルニチン(carnitine)は、生体の脂質代謝に関与するビタミン様物質で、アミノ酸から生合成される誘導体である。動物の体内で生合成されるため必須アミノ酸ではないが[1]、摂取不足や過剰消費によって欠乏症を発症することがある[2]。獣肉類の赤身に多く含まれる[3]。カルニチンは、生体内で脂質を燃焼してエネルギーを産生する際に、脂肪酸を燃焼の場であるミトコンドリア内部に運搬する役割を担う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%B3
ミトコンドリアは細胞にとって車のエンジンのような存在で、脂肪を燃焼してエネルギーとして使います。
カラダはロイシンとメチオニンを減量にL-カルニチンを合成することができます。
またL-カルニチンを合成する時に、大量のビタミンCも必要とします。(4).
また、L-カルニチンは体内で作られるだけではなく、肉や魚などの動物性の食品から、少量ですが直接摂取することができます。(5).
他のタイプのカルニチン
カルニチンにはL-カルニチン以外に以下のタイプのカルニチンが存在します:
- D-カルニチン:不活性のカルニチンで、L-カルニチンの吸収を阻害しカルニチン欠乏症の原因になる。(7, 8).
- アセチル-L-カルニチン(ALCAR):脳に最も有効なカルニチンの形態。神経変性疾患に有効といわれている(9).
- プロピオニル‐L-カルチニン:末梢血管疾患、高血圧などの循環器系の疾患に有効。一酸化窒素の生成を促進し、血行を良くする。(10, 11).
- L-カルニチン L-酒石酸塩:吸収率が良いことから、スポーツサプリメントに追加されています。運動後の筋肉痛を和らげたりや筋肉の回復を早めます。 (12, 13, 14).
L-カルニチンの体内での働き
L-カルニチンは、細胞内のミトコンドリアの活動に寄与しエネルギーを生成する役割を果たしています。 (3, 15, 16).
脂肪内で、L-カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに運び、脂肪をエネルギーに変換し、燃焼します。
体内のL-カルニチンのうち98%が筋肉に存在し、残りは肝臓と血液中に存在しています。 (17, 18).
L-カルニチンは健康に重要な役割をもつミトコンドリアの働きを助けると考えてられています。(19, 20, 21).
最近の研究で、別の形態のクレアチンが、心臓病や脳の病気に有効という報告がされています。 (22, 23).
L-カルニチンは減量に有効か?
理論上、L-カルニチンは体重減に有効と言えます。
なぜなら、L-カルニチンは体内の脂肪酸をより多く細胞に取り込み、脂肪を燃焼させるからです。
しかしながら、人間の体はそれ程単純ではなく、人間での臨床検査、動物実験ともに、実験結果は一定ではありません。(24, 25, 26, 27).
例えば、38人の女性を対象にした実験で、8週間、週4回エクササイズを行いながら、L-カルニチンを摂る実験を行いましたが、L-カルニチンをとらなかった人に比べて特に体重減の効果は見られませんでした。(24).
そして、その参加者のうち5人は、吐き気や下痢を訴えました。(24).
別の人による実験で、L-カルニチンをとって90分間のエアロバイクを漕いでもらいました。4週間継続してL-カルニチンをとった人と、とらなかった人の脂肪燃焼量を比較しましたが、特に差はありませんでした。(28).
しかしながら、9つの実験を分析した結果、L-カルニチンが効果が肥満の人または高齢者に対しては、平均1.3kgより多く体重を減少させたといわれています。 (29).
L-カルニチンの脳への効果
L-カルニチンは脳にも効果があると期待されています。
アセチル-L-カルニチン(ALCAR)を使った動物実験で、加齢による精神的な減退と学習機能が向上したと報告されています。 (30, 31).
人間による臨床実験でも、アセチル-L-カルニチンがアルツハイマー病に起因する脳機能減退を遅らせたと報告されています。 (32, 33, 34).
この効果はアルツハイマー病や他の脳機能障害がない人にも有効であると考えられています。(35, 36, 37).
特定のケースで、アセチル-L-カルニチンは脳をダメージから守ると考えられています。
アルコール依存症患者を対象に毎日2gのアセチル-L-カルニチンを90日間飲んでもらったところ、脳機能の指標が著しく改善したそうです。(38).
ただし、長期的な効果についてはさらなる研究が必要です。
その他の健康効果
その他にもいくつかL-カルニチンサプリメントは健康効果があると言われています。
心臓の健康
いくつかの実験で、L-カルニチンが心臓病に関連する血圧と炎症を減らす効果があることが発見されています。(23, 39).
ある研究で、1日あたり2gのアセチル-L-カルニチンを摂取したところ、収縮時血圧が10ポイント減少したそうです。これは心臓病のリスクを減らすことにつながります。(23).
L-カルニチンは環状動脈性心臓病、慢性心不全など重度の心臓病にも効果があると考えられています。(40, 41).
12ヶ月間の実験で、L-カルニチンを摂取した人は心不全と死亡率が減少したと報告されています。(42).
運動パフォーマンス向上
L-カルニチンの運動への効果はエビデンスが揃っていません。
しかしながら、いくつかの研究で、L-カルニチンを大量あるいは長期間摂取すると若干の効果が見られることが報告されています。 (43, 44, 45).
L-カルニチンはおそらく間接的に運動パフォーマンスに関わっているため、カフェインやクレアチンと異なり、効果が現れるまで数週間から数ヶ月かかるようです。
L-カルニチンの効果:
- 疲労回復: (46, 47).
- 筋肉への酸素供給:筋肉への酸素供給量を増やす可能性があります(48).
- スタミナ増強:血流を増やし、一酸化窒素を作り、疲労を減少させる可能性があります(48).
- 筋肉痛:運動後の筋肉痛を軽減する可能性があります。(49).
- 赤血球を増やす:筋肉に酸素を運ぶ役割を果たす赤血球の量を増やす可能性があります。(50, 51).
2型糖尿病
L-カルニチンは2型糖尿病の症状を緩和したり予防したりします。(52, 53,54).
治療中の2型糖尿病の患者を対象にL-カルニチンを摂取してもらう実験を行ったところ、プラセボを与えれた患者に比べてL-カルニチンを摂取ッシュした人は顕著に血糖値が下がったそうです。(55).
さらにL-カルニチンはAMPKという酵素を増やし、炭水化物の代謝を上げて糖尿病を改善することがわかりました。(56).
安全性と副作用
ほとんどの人には1日あたり2gまでならば深刻な副作用はありません。
ある研究で、1日あたり3gのL-カルニチンを21日間連続で摂取しても副作用は見られませんでした。 (57).
L-カルニチンの安全性に関する論文レビューで、1日あたり約2gの摂取量ならば長期的に摂取しても安全であると結論付けられています。しかしながら、吐き気や位の不快感など若干の副作用が報告されています。(24, 58).
しかしながら、L-カルニチンサプリメントは血液中のHトリメチルアミン-N-オキシドを長期的に増やし、アテローム性動脈硬化のリスクを減らします。(59, 60).
L-カルニチンを含む食品
L-カルニチンは少量ながら肉類、魚類に含まれています。 (4, 5).
以下代表的なL-カルニチンを含む食品とその量です:
食材 | mg/kg | 脚注 |
ヤギ | 2210 | [12] |
仔羊(ラム) | 1900 | [12] |
鹿肉 | 1174 | [13](ラムの2.44倍) |
牛肉 | 1180 | [12] |
豚肉 | 274 | [12] |
鶏肉 | 80 | [12] |
ロブスター | 270 | [12] |
岩ガキ | 243 | [12] |
鯨肉 | 134 | [13] |
牛乳 | 55 | [13] |
ヨーグルト | 41 | [12] |
牛乳 | 40 | [12] |
マグロ | 34 | [12] |
鮭 | 31 | [12] |
ブロッコリー | 4.8 | [12] |
アボカド | 4.0 | [12] |
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%B3
食品の方がサプリメントよりもL-カルニチン吸収率が高いです。
研究によれば、食品からのL-カルニチン吸収率は57~84%にたいし、サプリメントからは14~18%しかありません。(61).
既に述べたとおり、L-カルニチンはメチオニンとロイシンから体内で作ることができます。
これらの理由で、糖尿病の治療などを目的にする場合、L-カルニチンは通常の食品から摂取するほうが効率が良さそうです。
L-カルニチンサプリメントを摂るべきか?
L-カルニチンの体内レベルは菜食主義者やビーガンの人は少なくなりがちでので、 (6, 62).L-カルニチンサプリメントを摂る意味があると考えられますが、これら特定の食生活をとっている人に対するL-カルニチンの効果に関する研究はまだ行われていません。
高齢者にもL-カルニチンは効果がありそうで、ある研究では、1日あたり2gのL-カルニチンが高齢者の疲労を減少し、筋肉の働きを改善させました。また別の研究で、L-カルニチンが加齢に伴う脳の機能の減退を遅らせました。 (63, 64, 65).
加えて、肝硬変や肝臓病の患者はL-カルニチン量が減少しがちなので、L-カルニチンサプリメントが効果を発揮する可能性があります。(1, 66, 67).
これら治療的目的でサプリメント摂取しようとする場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。
推奨されるL-カルニチンの摂取量
標準的なL-カルニチンの摂取量は1日あたり500~2000mgです。
研究によってL-カルニチンの摂取量は違いがありますが、それぞれのカルニチンの推奨摂取量は以下のとおりです:
- アセチル-L-カルニチン:1日あたり600~2500mg
- L-カルニチン L-酒石酸塩:1日あたり1000~4000mg
- プロピオニル‐L-カルチニン:1日あたり400~1000mg
1日あたり2000mgまでは長期的にも安全な摂取量です。
まとめ
L-カルニチンは脂肪燃焼サプリとしてよく知られていますが、研究結果は賛否両論というところです。おそらく、劇的な体重減は期待できないでしょう。
しかしながら、L-カルニチンは脳機能改善や病気の予防など健康効果が研究で発見されています。菜食主義者には特にメリットの多いサプリメントといえます。
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