【行政書士試験】民法大改正「意思表示」のまとめ

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行背書士試験の出題科目のうち、特に2020年の今年に大きな山場となるのは民法です。

なぜなら、民法は2017年に大改正が有り、2020年4月1日に施工されたことから、

2020年の行政書士試験から新民法による出題となるからです。

2020年は法改正元年の試験なのです。

主な民法大改正の概要

債権法における主な改正
  • 意思表示(とくに錯誤)
  • 消滅時効
  • 債務不履行・解除
  • 弁済・相殺・債権譲渡・債務引受
  • 多数当事者間の債権債務関係・保証
  • 売主の責任(瑕疵担保責任から契約不適合責任へ)
  • 消費貸借・使用貸借・賃貸借・請負
  • 不法行為(損害賠償請求権の消滅時効)

例えば、

旧民法では連帯債務者の1人に対してした債務の履行の請求は、他の債務者に対しても効力が生じましたが(絶対効)、

改正後は生じないことになりました(相対効)。

これは大きな変更です。

相続法においても以下のような点が改正されました。

相続法分野における主な改正
  • 配偶者居住権・配偶者短期居住権
  • 預貯金の仮払い制度
  • 遺留分・遺留分侵害請求権
  • 特別寄与料請求権

例えば、遺留分を侵害する遺贈が合った場合、侵害された範囲で目的物を取り戻すことが旧民法では可能でしたが、新民法では遺留分侵害請求権という金銭支払請求権に置き換わりました。

民法 意思表示の不存在・瑕疵ある意思表示 重要論点まとめ

今日はこれらの民法改正点のうち、意思表示についてまとめてみます。

意思表示とは、「一定の法律効果の発生を欲する意思を外部に表示する行為」をいいます。

意思表示のプロセス

意思表示のプロセスは以下のように動機から①効果意思、②表示意思、③表示行為に分解してとらえることができます。

例えば、

  • ③表示行為があっても①効果意思が欠けている場合:意思の不存在
  • ①効果意思を形成する過程に瑕疵がある場合:瑕疵ある意思表示

といいますが、民法の93条から96条にこれら意思の不存在・瑕疵ある意思表示の類型が規定されています。

意思表示の不存在・瑕疵ある意思表示 まとめ

94条2項の第三者の例
第三者に該当するとされた例①不動産の仮装譲渡人からの譲受人
② ①の譲受人からの転得者(なお判例は、善意の第三者が出現した以上、その後の転得者は悪意であっても保護されるとする)
③虚偽表示の目的物に対する差押債権者(仮装譲受人に対する債権に基づいて目的物を差し押さえた者)
④仮装譲受人の不動産につき抵当権の設定を受けた者
⑤仮装債権の譲受人
第三者に該当しないとされた例①1番抵当権が仮装で放棄された場合に、1番抵当権者となったと誤信した2番抵当権者
②仮装譲受人から取立のために債権を譲り受けた者
③仮装譲受人の一般債権者
④土地の仮装譲受人が土地上に建物を建築し、その建物を賃貸した場合の建物賃借人
⑤土地の賃借人が自己所有の借地上の建物を他に仮装譲渡した場合の土地の賃貸人

まとめ

今日は民法の意思表示についてまとめました。

この記事を書く前に、手書きのノート、マインドマップにも同じようなチャートを作りました。

今年は民法の改正点が特に多く、この時期は民法に時間を割いている人も多いのではないかと思いますので、

引き続き民法改正点のまとめを作っていきたいと思います。

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