内閣府のムーンショット目標

皆さん、「ムーンショット(Moonshot)」という言葉をご存知でしょうか?

これは、米国ジョン・F・ケネディ大統領が「1960年代が終わる前に月面に人類を着陸させ、無事に帰還させる」というアポロ計画を起源とし、定義としては、「未来社会を展望し、困難な、あるいは莫大な費用を要する、実現すれば大きなインパクトをもたらす壮大な目標や挑戦」を意味します。

ムーンショット目標は、

  • Inspiring(人々を魅了する)
  • Imaginative(創意にあふれる)
  • Credible(信憑性がある)

の3つの要素をもつものが効果が高いとされます。

ムーンショット目標を掲げるメリットは、

  • 視点が高くなり、新しいアイデアが生まれやすくなる
  • 常識にとらわれない思考ができ、既存の枠を飛び越えられる
  • チームワークが良くなり組織に一体感が生まれより大きな成果につながる

などが挙げられます。

Googleのムーンショット目標

Googleでは具体的なムーンショット目標として、

  • ドライバーが必要ない無人自動車
  • Google Glass

を掲げています。

Googleのムーンショット計画の責任者Astro Teller氏hが、「ある事柄を現場より10倍良くすることならできるけれど、10%狙いではとても無理・・・ということが実際にある」と発言しているそうです。

何となく、納得できますね。

内閣府もムーンショット目標を掲げていた

内閣府は、内閣の重要政策に関する内閣の事務を助ける、内閣総理大臣を長とする日本の行政機関ですが、この内閣府も2020年1月にムーンショット目標を設定しました。

その契機は、「48回 総合科学技術・イノベーション会議」において、超高齢化社会などの社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究を推進する研究開発制度の目標などを設定したものです。

この会議で、「Human Well-biign(人々の幸福)」を目指し、その基盤となる社会・環境・経済の諸課題を解決するため、以下の目標1~目標6のつのムーンショット目標が設定され、さらに7月に目標7が設定されました。

ムーンショット型研究開発制度の概要(内閣府)によりますと、

「破壊的イノベーション創出に向けた挑戦」とあり、この目標は単なるお題目ではなく、本気でイノベーションを創出するための研究開発制度であることが伺えます。

私がこの計画を知ったきっかけは、You Tubeで都市伝説系の動画を見ていた時でしたが、決してこの計画はオカルトでも夢物語でもなく、現実的で建設的な計画です。

私はこの計画をYou Tubeから知ったことを恥じていますが、内閣府が主導して国が将来を見据えて社会を良い方向へ変革していこうとしているのですから、素直に素晴らしいことだと思っています。

ただ残念なのことは、このような計画、目標をマスコミや政府の公報から知る事ができなかったことです。

私としても、行政書士を目指しているのですから、もっと政府の情報にアンテナを張るようにしようと思います。