LECの「科目別答練【行政法】第2回」を受講しました

今日は、昨日受講した、LECの「科目別答練【行政法】第2回」をご報告したいと思います。

「科目別答練【行政法】第2回」の内容

「科目別答練【行政法】第2回」の出題範囲
  1. 不服申立ての種類
  2. 不服申立ての要件
  3. 教示
  4. 審査請求の審理手順
  5. 審査請求の審理手順
  6. 裁決
  7. 処分性
  8. 原告適格
  9. 教義の訴えの利益
  10. 取消訴訟の審理手順
  11. 取消訴訟の判決
  12. 執行停止
  13. 無効等確認の訴え
  14. 不作為の違法確認の訴え
  15. 義務付けの訴え
  16. 差止の訴え
  17. 国家賠償法1条
  18. 国家賠償法1条
  19. 多摩川水害訴訟
  20. 国家賠償法2条
  21. 国家賠償法3条以下
  22. 損失補償
  23. 地方公共団体の種類
  24. 地方公共団体の事務
  25. 議会の権限
  26. 議会と長の関係
  27. 直接請求
  28. 条例・規則
  29. 関与

行政法は2回に別れているので、今回は行政不服審査省から地方自治法までといった感じで、行政法総論はありません。

自己採点の結果

今回の結果は30問中19問正解、120点中76点でした。

「第1回」よりも閣下が悪く、63%しか正解できませんでした。

とくに行政事件訴訟法における取消訴訟以外の部分が苦手なことがわかりました。

講義の中で、行政事件訴訟法は、「取消訴訟の条文をそれ以外の類型の訴訟が準用する形になっていて、その準用関係を六法に書き込んでしっかりと整理するべき」とおっしゃっていました。

これは「なるほど!」と思い、早速LECの合格基本書に付いてきた「行政書士コンパクト六法」に書き込みを行いました。

私はこのLECの行政書士合格基本書の付録の「行政書士コンパクト六法」が横書きで見やすく、薄めで持ち運びに便利で書き込みもしやすいのでメインとして使っています。

チェックした論点 

今回の答練で間違えたり理解が足りなかった論点を整理しました。

審査請求の審理手順(行政不服審査)
処分についての審査請求書に記載する事項(行政不服審査法19条2項1号~6号)
  1. 審査請求人の氏名または名称及び住所又は居所
  2. 審査請求に係る処分の内容
  3. 審査請求に係る処分(当該処分について再調査の請求についての決定を経たときは、当該決定)があったことを知った年月日
  4. 審査請求の趣旨及び理由
  5. 処分庁の教示の有無及びその内容
  6. 審査請求の年月日

審査請求書が上記規定に違反する場合は、審査庁は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない(23条)。そして、審査請求人が期間内に不備を補正しないときは、審査庁は、審理手続を経ないで、裁決で、当該審査請求を却下することができる(行政不服審査法24条1項)

審理員が、必要があると認めても、審査請求人または参加人の申立がない限り、申立人に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えることはできない(行政不服審査法31条1項2項)。

審査請求人又は参加人は、審理手続が終結するまでの間、審理員に対し、提出書類等の閲覧または当該書面もしくは当該書類の写しもしくは当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面の公布を求めることができる(行政不服審査法38条1項)

取消訴訟の審理手続(行政事件訴訟法)

裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分または裁決に係る事務の帰属する国または公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結するまで、原告の申立により、決定をもって、訴えの変更をすることができる(行政事件訴訟法21条1項)

裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者もしくは第三者の申立によりまたは職権で、決定をもって、その第三者を訴訟に参加させることができる(第三者の訴訟参加/行政事件訴訟法22条1項)

執行停止(行政事件訴訟法)

処分の取消の訴えの提起が合った場合において、処分、処分の執行または手続の続行により生ずる重大な損害を避けるための緊急の必要があるときは、裁判所は、申立により(✗職権)、決定をもって、処分の効力、処分の執行または手続の続行の全部または一部の停止(執行停止)をすることができる(行政事件訴訟法25条2項)

執行停止の決定は、口頭弁論を経ないですることができる(25条6項本文)ただし、あらかじめ、当事者の意見を聞かなければならない(25条6項ただし書)

執行停止の申立があった場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる(27条1項前段)。執行停止の決定が合った後においても、同様とする(27条1項後段)

無効等確認の訴え(行政事件訴訟法)

「納税者が、課税処分を受け、当該課税処分にかかる税金をいまだ納付していないため滞納処分を受けるおそがある場合において、右課税処分にかかる税金をいまだ納付していないため滞納処分を受けるおそれがある場合において、右課税処分の無効を主張してこれを争おうとするときは、納税者は、行政事件訴訟法36条により、右課税処分の無効確認を求める訴え(※予防的無効等確認訴訟)を提起することができるものと解するのが、相当である」(最判昭51.4.27)

不作為の違法確認の訴え(行政事件訴訟法)

不作為の違法確認の訴えは、当該不作為につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することができる(38条4項)

不作為の違法確認の訴えにおいて、原告の請求を認容する判決が確定したときは、行政庁は、申請に対し、何らかの処分または裁決をしなければならない(38条1項)

義務付けの訴え(行政事件訴訟法)
申請型の義務付け訴訟(2号義務付け訴訟)の訴え
  1. 当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと(不作為型)
  2. 当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること(拒否処分型)

のいずれかに該当する時に限り、提起することができる(37条の3第1項)。

非申請型の義務付け訴訟(1号義務付け訴訟)

一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる(37条の2第1項)。

不作為の違法確認の訴えだけを単独で提起することができる。

不作為型の申請型義務付け訴訟(2号義務付け訴訟、37条の3第1項1号)を提起するときは、当該処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴えを当該義務付けの訴えに併合して提起しなければならない(37条の3第3項1号)。

拒否処分型の申請型義務付け訴訟(2号義務付け訴訟、37条の3第1項2号)を提起するときは、当該処分又は裁決に係る取消の訴えまたは無効確認の訴えを当該義務付けの訴えに併合して提起しなければならない(37条の3第3項2号)。

義務付けの訴えの提起があった場合において、その義務付けの訴えにかかる処分または裁決がされないことにより生ずる償うことができない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ本案(訴訟)について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立により、決定をもって、仮に行政庁がその処分または裁決をすべき旨を命ずること(仮の義務付け)ができる(37条の5第1項)。(義務付け訴訟が提起されていない場合仮の義務付けはできない

損失補償

「歴史的・学術的な価値は、特段の事情がない限り、当該土地の不動産としての経済的・財産的価値を何ら高めるものではなく、その市場価値の形成に影響を与えることはないというべきであって、このような意味での文化的価値なるものは、それ自体経済的評価になじまないものとして、・・・土地収用法条損失補償の対象とはなり得ないと解するのが相当である」(福原輪中堤事件/最判63.1.21)

「都市計画における道路予定地として60年以上にわたり建築制限を受けてきたことによる損失は、一般的に当然に受任すべきものとされる制限の範囲を超えて特別の犠牲を課せられたものということがいまだ困難であるから、・・・直接憲法29条3項を根拠として上記の損失につき補償請求をすることはできない」(都市計画制限損失補償事件/最判平17.11.1)

「都有行政財産たる土地につき使用許可によって与えられた使用権は、それが期間の定めがない場合であれば、当該行政財産本来の用途または目的上の必要を生じたときはその時点において原則として消滅すべきものであり、また、権利自体右のような制約が内在しているものとして付与されている」「その例外は、使用権者が使用許可を受けるに当たりその対価の支払いをしているが当該行政財産の使用収益により右対価を償却するに足りないと認められる期間内に当該行政財産に右の必要を生じたとか、使用許可に際し別段の定めがされている等により、行政財産についての右の必要に関わらず使用権者がなお当該使用権を保有する実質的理由を有すると認めるに足りる特段の事情が損する場合に限られる」(東京都中央卸売市場事件/最判昭49.2.5)

予防接種によって後遺障害が発生した場合、国は国家賠償による救済を図っている(最判平3.4.19)

地方公共団体の種類(地方自治体)
特別地方公共団体(3つ)(1条の3第2項)
  • 特別区
  • 地方公共団体の組合
  • 財産区
市となるための条件

人口5万人以上

町となるべき普通地方公共団体の条件は、当該都道府県の条例で定める(8条2項)

地方公共団体の事務(地方自治法)
  1. 地方自治体は、法令に違反してその事務を処理してはならない(2条16項前段)。
  2. 市町村および特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない(2条16項後段)。

これらの規定に違反して行なった地方公共団体の行為は、これを無効とする(2条17項)。

議会と長の関係(地方自治法)

普通地方公共団体の議会の議決について異議があるときは、当該地方公共団体の長は、地方自治体に特別の定めがあるものを除くほか、その議決の日(条例の制定もしくは改廃または予算に関する議決については、その送付を受けた日)から10日以内に理由を示してこれを再議に付することができる(176条1項)。

上記の規定による議会の議決(再議決)が再議に付された議決と同じ議決であるときは、その議決は、確定する(176条2項)。①この議決(再議決)のうち条例の制定もしくは改廃または予算に関するものについては、出席議員の3分の2以上の者の同意がなければならない(176条3項)。②条例の制定もしくは改廃または予算以外の事件に関する再議決は、地方自治法116条1項の原則により、出席議員の過半数でこれを決する。

普通地方公共団体の議会において、当該地方公共団体の長の不信任の議決をしたときは、直ちに議長からその旨を当該地方公共団体の町に通知しなければならない(178条1項前段)。この場合において、普通地方公共団体の長は、その通知を受けた日から10日以内に議会を解散することができる(178条1項後段)。

LECの「科目別答練【行政法】第2回」の内容について

この答練は、以下のような内容になっています。

LECの「科目別答練」の内容
  • 試験は自宅で受験(90分)
  • 回答はマークシート、5肢択一式30問
  • 回答済みマークシートをLECに郵送すると、合計20回の締め切り期間ごとに集計され、成績表が返送される。WEBにランクも掲載される
  • 最終締切は2020年10月9日
  • 試験は7回分(行政法2回、民法2回、憲法・基礎法学1回、商法会社法1回、一般知識1回)

LECの行政書士 2020年合格目標:科目別答練【通信】へのリンク

下のリンクからLECの詳細ページへ移動できます。

行政書士 2020年合格目標:科目別答練【通信】

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