【行政書士試験過去問】5周しても間違えてしまった問題(行政法総論)

肢別過去問集を初めて今日から5周目に入りました。

5周目に入ると、得意な問題、不得意な問題がはっきりとわかってきます。

不得意な問題はなかなか攻略できなくて、焦りますが、それでも続けていくしかありません。

私が不得意な問題は、ひょっとすると他の受験生も不得意としている可能性も高いと思い、このブログで復習も兼ねて、まとめてみようと思います。

有罪判決を受けた事実を長期間秘匿した公務員の失職 平成24年 問8 肢2

問題「公務員として採用されたものが有罪判決を受け、その時点で失職していたはずのところ、有罪判決の事実を秘匿して相当長期にわたり勤務し給与を受けていた場合には、そのような長期にわたり事実上勤務してきたことを理由に、信義誠実の原則に基づき、あらたな任用関係ないし雇用関係が形成される」

解答:☓

この問題は、最判平成19.12.13、公務員(郵政事務官)が禁錮以上の刑に処され、失職事由が発生した後も、その事実を秘匿して、約26年11ヶ月の長期間、勤務をし給与を受けていた事例を題材にしています。

なぜか私はこの問題の解答を”◯”と勘違いして覚えていました。問題文のように、一見信義則により、長期間働き続けた事実を尊重することもあながち正義に反するとは思えないので、難しい判断です。

実際には、「失職事由の発生を隠して勤務を継続していた」事情の下では、国が失職していた事由を主張することを認めています。

(この判例は、「みんなが欲しかった! 行政書士の判例集」に乗っていません)

公正取引委員会 平成3年 問33 肢1

問題「公正取引委員会は、経済産業省の外局である。」

解答:☓

外局(がいきょく)とは、内閣府および省の下に、必要に応じて設置される庁と委員会のことで、内部部局ことなり独立性があり、特殊な事務を掌握する行政機関です(国家行政組織法3条3項)。

公正取引委員会はビジネスに関連するイメージが強いので、一見経済産業省の管轄に思えてしまいますが、実際には、内閣府の外局です。独占禁止法に基づいて設置されています。

人事院 平成21年 問25 肢5

問題「国家公務員の人事行政に関する各種の事務をつかさどるため、総務省の外局として人事院が設置されている。」

解答:☓

サラリーマンである私にとって、人事と総務は何となく関連を感じさせるので、この問題は一見「◯」に見えてしまいます。

実際は、人事院は、内閣の所轄です(国家公務員法3条1項前段)。

公証 平成7年 問38 肢4

問題「特定の事実または法律関係の存否について、公の権威をもって判断しこれを確定する行為を公証といい、当選人の決定はこれにあたる。」

解答:☓

「公の権威を持って」とあるので、「公証」と早合点しがちです。実際は、この説明は「確認」の説明です。

当選人の決定は「所定の得票を得たこと」を公の権威が確認する「確認」具体例です。

ちなみに「公証」は、「特定の事実または法律関係の存在を公に証明する行為」をいいます。

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